AIを活用した切削工具状態管理システムについて! 切削工具寿命の最適化・不良品の発生削減によるコストダウンが図れます!

技術


 株式会社MAZINというベンチャー企業が、AIを活用した製造業向け各種IoTシステムの開発・販売を行っています(日本発で、AIを活用した製造業の生産性向上に取り組んでいるベンチャー企業は珍しいので取り上げてみました。)。株式会社MAZINは、切削、射出成形、研削、鋳造など、加⼯法別の加⼯条件出し・保全の⾃動化を⾏うシステムの開発を⾏うことで、多くの製造現場の判断の⾃動化に貢献するというミッションを掲げていて、今回、切削加工業向けに「AIを活用した切削工具状態管理システム」を開発しました。

◎ 株式会社MAZINのホームページ
株式会社MAZIN

切削加工における課題

◎ 切削加工の現状
① 切削工具には、寿命がある      → 工具寿命を回数管理 → 安全性を加味した回数管理による無駄が存在する
② 切削工具には、折れ・欠けが発生する → 不良品を排出    → 不良品となった製品・仕掛品の廃棄による無駄が発生する
◎ 切削加工における課題
 切削工具の回数管理による無駄の低減、切削工具の折れ・欠け等による不良品の発生削減を実施し、コストダウンによる収益性の向上を図ること。

切削工具状態管理システムの概要

出所:「切削加工業向けIoTパッケージ」資料 ㈱MAZIN

◎ 切削工具に関する主軸電流をモニター、AI学習することで、切削工具の①摩耗度推定と②異常検知を可能にします。
◎ ①摩耗度推定により、CBM(Condition Based Maintenance)を実現します。
◎ ②異常検知により、不良品の排出を防ぎます。

切削工具状態管理システムの効果

◎ 摩耗度推定による工具の無駄の可視化
 ⼯具交換したタイミング(⿊点線の位置)での摩耗度にばらつきが⾒られ、まだ使える⼯具(1本⽬/2本⽬)を交換する無駄が発⽣していることがわかります。

◎ ⼯具交換を摩耗度管理に変えることによる効果
 ⼯具交換を100加⼯につき1回⾏っていたお客様の事例では、摩耗度管理により平均28.6回分の追加加⼯が可能であることがわかりました。(約30%のコスト改善)

出所:「会社紹介資料:パッケージ製品紹介」資料 ㈱MAZIN

まとめ

出所:「会社紹介資料:パッケージ製品紹介」資料 ㈱MAZIN